メニュー 閉じる

子どもの笑顔が寂しさを忘れさせてくれる

主人の葬儀を済ませた後、しばらく納骨しませんでした。葬儀を執り行った桐生市の住職はいつも仏頂面で、あまり良い印象がなくお付き合いしたくなかったからです。

主人は明るい性格でさみしがり屋だったので、明るいイメージのお墓を探していました。

その時、お寺で著名人の講演をやっている太田市の寺院を知りました。しかも幼稚園経営で成功した住職がいると聞いたので「太田市」「住職」で検索したら瑞岩寺の長谷川住職が出てきました。

桐生市にはお寺はたくさんあるけど、顔の見えないお寺ばかり。そこで瑞岩寺について少し調べてみると、幼稚園だけでなく、福祉施設も経営し、何より作家などの著名人をお寺に招いてのイベントを数多く実施していました。

信頼あるお寺なんだと思いながら、瑞岩寺の墓地を見学しに行きました。

境内はとても明るくて清潔でした。何より幼稚園があるお寺なので、いつも子供たちがいるお寺だから、主人も寂しくないだろうと思いました。

墓地を見学しているときに、ふと声をかけてくれたのが長谷川住職でした。お墓を見学に来たというと、お墓だけでなく本堂や福祉施設など住職自ら丁寧にご案内してくれました。

主人を亡くした後、女性の友達から「どのくらいお墓買うの?」などいろいろ聞かれるのでお墓を持つのに抵抗がありましたが、見学した後に幼稚園の子どもたちの笑顔をずっと眺めていると、嫌なことや寂しさを忘れさせてくれました。

―インタビュアーの目線―

現在の仏教界の甘さを指摘している川口さんは、「戒律には反していますが、結婚したり、子どもを持ったりしてわかったこともたくさんあります」と話してくれました。

世俗の人と同じ体験をすることが、彼らの抱える煩悩や苦しみの理解につながり、それに対する回答につながっているそうです。

なかでも坊守(妻)の存在は、堅物と見られがちな僧侶にとって、地域の方々とよい関係性を結ぶうえでなくてはならないとのこと。

取材に同席していた奥様がそれを聴き、浮かべた笑顔が印象的でした。

プロフィール

川口 英俊(かわぐち えいしゅん)42

大阪府東大阪市/岩瀧山 往生院六萬寺 副住職

1976年 東大阪市生まれ

関西大学 法学部卒業

学生時代に政治の現場を体験。住職である父の急病で大学を休学し、臨済宗妙心寺派・禅専門道場で修行。寺坊での活動のほかチベット仏教哲学を研究し、仏教サロン京都ではチベット仏教講座の講師を務める。僧侶が悩みに答えてくれるサイトhasunohaでは回答数が2300回を超える。

往生院六萬寺 http://oujyouin.com/