挑戦する僧侶にとってのトランポリンに。僧侶も参加者も互いに成長していける場「THE BONZEくらぶ」
今まで「お寺は全ての人を受け入れるべき」としながらも、実際には「お寺に来ない人」を受け入れることができていなかった。
寺で人が来るのを待つのではなく、僧侶自身が外へ出よう、ということで「THE BONZEくらぶ」の活動が始まったという。
そんな「THE BONZEくらぶ」は、年齢、性別、職種、国境、宗教、宗派など一切の枠を越え、互いの考えを吸収し合う場として開かれている。宗派の壁に押し潰されそうな僧侶も、ここでなら肩肘を張らずに自分らしく活動できるのだ。
また、杉若は「THE BONZEくらぶ」を、挑戦する僧侶にとっての「トランポリン」だと語る。
日本全国に36万人いる僧侶は、みんな人の役に立ちたいと考えて僧侶になったはずだ。しかし、熱い思いを抱えて急に走り出したところで、目指すところまでたどり着くのは、なかなか難しいというのが現状。
「THE BONZEくらぶ」は、そういった僧侶が大きく飛び立つ力をつけるまで、自分の強みを見つけてスキルを養う場でもあるのだ。参加者に僧侶として何かを与えるだけでなく、参加者との対話によって僧侶自身も成長していく。相乗効果で世の中を綺麗にしていくことができるという。
杉若は、東京で「出張BONZEくらぶ」を実施した際、参加してくれた仲間の僧侶を「好きな形でいいので、東京でも続けてくれませんか?」と口説いた。
こうして平成28年、「東京BONZEくらぶ」が立ち上がると、今度はSNSでそれを知った各地の僧侶たちが「自分たちもやってみたい!」と反応。札幌、山口、大阪…と次々に立ち上がり、現在は全国10箇所で展開している。