お寺は誰もが気軽に立ち寄れる「開かれた場所」
『お寺は、葬式や法事の時にだけ訪れるもの』
そんなイメージを払拭し、「開かれた場所」として誰もが気軽に立ち寄り、いつでもお坊さんと会話できる風景は、小野が目指すお寺の在り方だ。
昔お寺は、悩み相談のような役割も持っていた。
祖父が健在だった頃、小野が境内で遊んでいると、暗い表情でお寺に入った人が、出てくる頃には表情が明るくなっていたという。
そんな風景が日常的にある場所で育った小野は、「人を幸せにしたり明るくするのがお坊さんなのだな」と、幼いながらに信念が芽生えたと語る。
「人との交流が希薄となっている都市部に、誰もが気軽に立ち寄れる場所を作りたい」そんな思いから小野は、ビジネス経験を活かし起業(株式会社結縁企画)。
カフェを設立し、お寺に人が沢山来ていただけるキッカケ、仕組みを作ろうと考えた。
「英語が話せるという強みを生かして外国人向けの座禅会を開いたり、外国人観光客向けのツアーなどにも取り組んでいます。
葬式や法事の時だけのお寺を脱却し、お寺を『開かれた場所』として誰もが立ち寄れる場所にしたいですね」
そう語る小野は、お寺同士を有機的に繋ぐことが出来れば・・・と想いを話してくれた。
お寺には住職によってカラーがある。
「こういう問題であれば、あそこの住職がよく取り組んでおられますよ」と紹介できる有機的なつながりの中で、悩みを聞く体制を作っていけたらと。