現在の活動〜地域と東京の寺院をつなぐシステムと仕組み作り
成田はこれまで、
・浄土宗東京教区青年会会長
・関東ブロック浄土宗青年会理事長
・全国浄土宗青年会理事長
・全日本仏教青年会副理事長
など幅広く仏教の組織に関わってきた。
「どうしてもなりたかったという訳ではないんです。ただ、当時は基本的に人から言われたことは断らないスタンスでいましたので、割と自然な流れでさせて頂いたというのが実情です。」
寺院紹介システムに関わる委員としての活動とはどういうものなのだろうか?
成田は今、東京に移住した浄土宗の檀家のために、全国寺院と東京教区の寺院とで協働する「寺院紹介システム(仮)」の開発に携わっている。
地元の菩提寺に帰省できない都内の檀家に対して、東京教区のシステムを通じて東京の寺院で法要できるようにするシステムだ。
そのシステムは、
1:依頼する都内の檀家(施主)が地元の菩提寺に登録
2:都内で法要してほしい日程や希望の布施金額(お金以外の場合も含む)を入力
3:都合の合う都内寺院が菩提寺の代わりに、その法要を勤める
4:法要後、法要を行った寺院が地方の菩提寺に対し、本尊前と共に法要のご報告を送付し、東京教区は依頼主にアンケートを送信する
という仕組みだ。
「お寺というのは基本的に、顧客満足度調査をしないし、調査をしにくい業界なんです。
『お坊さんには、素晴らしいお声ですねと褒めなさい』と虎の巻が出回るほどだし、一般の人は僧侶に対してあまり悪いことは言いません。
遺族は特に、心理的に葬式で僧侶に注文を言いにくい環境です。
大事な人の葬式が失敗だったと認めたくないという心理が働き、良い葬儀だったと思い込むように片付けてしまうのですが、このシステムなら法要後にアンケートを取るので、私も含め僧侶の改善にもつながります。」
教区内の寺院に所属し、一定の研修を経た僧侶を派遣することができるので、ネット派遣に登録する身元が不明な僧侶よりも信頼できるという仕組みだ。